2026年9月30日に東京体育館で開催された「乃木坂46 42ndSGアンダーライブ」Day2に車いすで参戦した際のレポである。
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今期ベストライブを更新する怒涛のパフォーマンス
本公演はMCがほとんど挟まれず、メンバーが出ずっぱりで歌とダンスの真っ向勝負を挑んでくる圧巻の構成だった。
技巧派座長が魅せた真価 小川 彩さん
個人的MVPを挙げるならば、座長を務めた小川彩さんで決まりである。歌・ダンスともに高いレベルでこなす技巧派ならではの活躍ぶりで、ピアノの弾き語りやドラム演奏まで披露された。
ダンスに対する気合の入りようも凄まじく、大人数で踊っていてもひと際目立つクオリティの高さを誇っていた。それでいて決して悪目立ちせず、全体のノイズにならない絶妙な塩梅を保っている点に、彼女の技術の高さを再確認させられた。
最後の挨拶では「自分の弱さを認めるということも強さだと思う」という旨の発言があった。私見ではあるが、「ブレーキを使える者こそが強い」と筆者は考える。アクセルをただ踏み込むだけでなく、ブレーキを適切に踏めるからこそ、次により強くアクセルを踏み込むことができるからだ。ブレーキを知った技巧派が、今後どのような景色を見せてくれるのか非常に楽しみである。
存在感を示す長嶋 凛桜さん、柴田 柚菜さん
長嶋 凛桜さんは、ライブグッズの個人タオルが売り切れていたことからも、着実な人気獲得と高い評価の証左を感じ取ることができた。8月の全国ツアー東京公演でも実感した点だが、確実な歌とダンスを披露しながらも満点のアイドル笑顔を絶やさない姿勢には、新人らしからぬ頼もしい余裕が漂っていた。
ライブの定番曲となりつつある「交感神経優位」では、センターを務める柴田柚菜さんのパフォーマンスが深く心に残った。普段は彼女の持つ癒やし成分多めの歌声が会場を優しく包み込むのが魅力だが、本公演では癒やし以上に「芯の通った強さ」のようなものが感じられた。最近自身のラジオ番組のコーナーでソロ歌唱を重ねられているが、そこから培われた自信と気概がステージ上に表れたのではないかと推察する。
「ストリート」のテーマと魅惑のギャップ 奥田 いろはさん
本公演のセットや衣装は「ストリート」をテーマに掲げていた。
そんな中、奥田いろはさんがセンターを務める「落とし物」も披露された。ライブ中盤のMCで披露を匂わせる演出があり、満を持して最終盤に披露されるという流れであったが、高まった観客の期待にパフォーマンスで応える奥田さんには脱帽するほかない。
奥田さんは普段から姿勢が良く、丁寧な言葉遣いで育ちの良さが窺えるが、実は「ストリート」との親和性が非常に高いと感じている。過去にYouTubeの企画でゲリラ路上ライブを3回実践しており、文字通り「ストリート」を経験してきた実績を持つ。本公演でもその経験が買われ、ギター弾き語りを披露していた。グランドミュージカルへの出演が続く一方で、路上ライブという泥臭い実績も併せ持つ。この魅力的なギャップこそが彼女の大きな強みだと感じる。
選抜を食うほどの「是非に及ばず」
今回のセットリストで最も意外だったのは、42ndシングル表題曲である「是非に及ばず」が披露されたことである。本来、表題曲を歌う選抜メンバー以外のメンバーによって構成されるのがアンダーライブであるため、この選曲は異例と言える。
しかし、奇しくも「是非に及ばず」は曲調・ミュージックビデオともにストリート感の強い楽曲である。その親和性の高さも手伝ってか、本公演で披露された「是非に及ばず」は、選抜メンバーによるパフォーマンス以上にしっくり来たと評しても過言ではない。公演全体を通して見られた質の高いパフォーマンスも相まって、まさに「アンダーが選抜を食った」とすら思わされた鮮烈な瞬間であった。
車いすでのアクセスなど
筆者が案内された車いすスペースは、2階南側Hブロック最後部の「H11-01」というエリアであった。ステージ上手側かつ、ステージから最も距離のある位置だ。なお、当選していたチケットの指定席は3階南Nブロック2列9番であった。
移動面に関しては、約30mほど後方に女性用トイレおよび多目的トイレが設置されていたため、アクセスは良好だった。
入場時は、千駄ヶ谷駅の向かい側にある1階入口から入場し、エレベーターを使用して2階の車いすスペースへと移動する導線となっていた。終演後は2階の扉が開放され、スムーズに退場することができた(URLはいずれも2026年10月5日取得)。