2026年9月22日に東京建物Briliaホールで開催されたミュージカル「SPY×FAMILY 2 爆弾犬篇&豪華客船篇」を車いすで観劇した際のレポである。
2つの物語が生み出すスピード感と濃密さ
本公演は休憩を挟んだ前後半の2部構成となっており、前半に「爆弾犬篇」、後半に「豪華客船篇」というそれぞれ独立した物語が展開される、非常に珍しい構成だった。
1回の観劇で2つの作品を楽しめたかのような満足感と、通常の半分の尺でひとつの物語が完結することによるテンポの良いスピード感が心地よく、終始引き込まれた。
矛盾と葛藤が浮かび上がらせる「平和」への問いかけ
『SPY×FAMILY』の魅力といえば、家族として暮らすメインキャラクター3人がそれぞれ「スパイ」「殺し屋」「超能力者」という互いに隠された裏の顔を持っている点にある。本公演では、その秘密の一面と「家族の一員」という時に矛盾する二面性の間で、個々が苦悩し葛藤する姿が巧みに表現されていた。
存在感を放つキャスト陣
劇中で特に強い印象を残したのが、ロイド・フォージャー役を演じた森崎ウィン氏である。森崎氏はジブリをうたうコンサートでお見かけしたが、お芝居を拝見するのは初めてだった。時折見せるお茶目な一面と、キメるべき場面で魅せる確かな技術・佇まいは、まさにロイド・フォージャーそのものであり、見事なハマり役であった。
そしてもう一人、圧倒されたのがシルヴィア・シャーウッド役の真瀬はるかさんだ。筆者は今回初めてそのパフォーマンスを拝見したが、その歌唱力は目を見張るほど凄まじいものであった。歌声だけで観客の心を掴んで離さないプロの凄みと技術力に、ただただ圧倒されるばかりであった。
車いすでのアクセス
筆者にとってBriliaホールでの観劇は、今年3月の『ロマンティックス・アノニマス』以来だ。
事前に東宝テレザーブへ電話連絡を済ませておいたため、当日はスムーズに車いすスペース(1階P列1番)へと案内された。なお、元々購入していたチケットの座席はS席(2階C列22番)だった。参考までに、車いすスペースから見たステージの写真を掲載する。

17:45開演の回で、客席の扉が開いて入場可能となったのは17:15頃であった。
車いすスペースへ到着すると、劇場スタッフより「休憩中のトイレ利用時にスタッフのアテンドが必要か」という丁寧なヒアリングがあった(※URLはいずれも2026年9月23日取得)。