2025年12月15日に日本武道館で開催されたTani YuukiのLive Tour 2025 final~はじまりのはじまり~に車いすで参戦したレポである。
一つの集大成、そしてはじまり
本公演はTani氏にとって一つの集大成であるとうかがわれる豪華な演出が随所にあった。ステージの形状だ。アリーナ中央に円形のセンターステージが設けられ、Tani氏が縦横無尽に駆け回る。Tani氏の姿を360度どの角度からも目で追えることは、筆者が参加した従来のライブではなかった。また、今回はたくさんのダンサーがステージを盛り上げていた。こちらもTani氏のライブでは初めて経験する状況で、やはり本公演の特異さを感じた。
一つの集大成あるいはゴールの雰囲気を感じつつも、本公演の副題には「はじまりのはじまり」とある。これだけの演出に魅せられて、「はじまり」というのだから今後に期待せざるをえない。実際に、終演後にはファンクラブツアー、ホールツアー、アリーナ公演が予告され、武道館は通過点であり、始まりであることが鮮明になった。
変わらぬもの 気遣いと、心の琴線に触れる歌唱
本公演では目新しい演出が多かったが、他方で変わらぬものも確かにあった。Tani氏には気遣いと癒しがあるというのは、2024年のファンクラブイベントのレポでも書いたとおりだ。365度どこからでも見えるステージ、ステージおよび花道の端から端まで広く移動される姿から、ファンへの気遣いが感じられた。また、これまで筆者はいろいろな公演やイベントに参加してきたが、Tani氏は群を抜いてファン層が広いと感じる。本公演も例にもれず、まさに老若男女問わず愛されていることを強く再認識した。そして、Tani氏の公演で特筆すべきは、公演中に涙を流す人が多いことだ。本公演でもあちらこちらから嗚咽が聞こえてきた。Tani氏による、心にじんわりと染み渡るような歌唱には毎度感銘を受ける。
車いすでのアクセス
日本武道館はgo!go!vanillasの公演以来だった。当時のレポにも記載した通り、神保町・九段下駅からの登り坂に苦労したので市ヶ谷から移動したところ、比較的移動の負荷は小さかった。
なお、本公演で筆者が案内された車いすスペースは1階南東スタンドで、S-G-43という席のすぐ後ろだった。