2025年12月7日にヒューリスティックホール観劇したロボコォォォン!のレポである。
高い身体能力とのギャップが魅力的な雷太氏
2024年に観劇したロミオ&ジュリエット以来の雷太氏。今作では途轍もない運動量である。全身を使ったコミカルな動きと、表情筋を最大限に使った顔(芸)の数々。私が印象に残ったのは姿勢の美しさだ。大きく上体をそらせたときのしなやかさ、足を伸ばした時の針金のような直線的な造形美が髄所に感じられた。オフィシャルサイトによれば、幼少からダンスに打ち込まれていたとのこと。筆者は高い技術を持つ方が全力でふざけるのに弱いので、心を奪われてしまった。
輝く笹森裕貴氏
主演の笹森氏もロミオとジュリエット2024年に出演されていたが、出演スケジュールが合わなかったため、お芝居を拝見するのは初めてだった。人により定義はまちまちだろうが、とにかく「イケメン」であるというのが筆者が抱いた印象だ。容貌もさることながら、声量に下支えされた舞台上での存在感、アフタートークでの言動もすべてイケていて、輝いていてカッコよいのである。これがスター性というものか、、?
セリフがなくてもメッセージが伝わってくる 志田こはくさん
志田こはくさんが素敵だった。特定の条件を満たすと人格が陰と陽に変わるという役柄だった。どちらの人格でも言動にしっかりそれが表現されていた。基本的に明るいがどこか陰があるというキャラクターが、セリフ以外の細かな表情や動きから説得力をもって伝わってきた。明言はされていないが主人公に恋をしているような描写もあり、それがセリフなく理解できたのはひとえに志田さんの演技力の高さゆえだろう。また、志田さんも運動量が多いが姿勢が綺麗で動きにキレがあり、雷太氏同様に心を打たれた。
「無駄」というキーワード
主人公は一見無駄なことにこそ燃えるというキャラクターで、「無駄」という言葉が何度も登場する。結実しないかもしれないが無駄を追求するというテーマがかなり魅力的に感じられた。ずとまよACAねさんが過去におっしゃった、非効率を追求するということもしかり、筆者は無駄や非効率に憧れを抱いているのかもしれない。
車いすでのアクセスなど
今回はチケットを発券後、所定のフォームから公演事務局に連絡し、ハンディキャップエリアを申請していた。筆者が案内されたハンディキャップエリアは座席でいうとJ列の32、33番あたりだった。なお、本公演では会場のスタッフに自席とハンディキャップエリアどちらで観劇したいか希望を聞かれたので、公演によっては自席での観劇も可能と考えられる。ハンディキャップエリアからのステージの見え方は下の画像を参考されたい。
また、本公演では舞台手話通訳付きだった。すべてのキャストのセリフとアドリブを1名の手話通訳者で対応されていて、かなり忙しそうだった。このような形の観劇のバリアフリーもあるのかと学びになった瞬間だった。
会場のヒューリスティックホール東京は有楽町駅から近く、道中に目立った段差はなくスムーズにアクセスできた。ただし、会場内の多目的トイレの引き戸はドアノブの位置が高く、建付けが悪いのか鍵が閉めにくかった。筆者は鍵をうまく閉められないと判断し、会場のスタッフに依頼し、引き戸の前に立っていただき、他の利用者が入ってこないようにしてもらった。時間に余裕を持って入場すれば、特段問題にならないように思う。
